彫り師になった気分

彫り師といっても刺青の彫り師ではなく、ハンドプレーンの彫り師でございます。

普段は鉋で0.01mm以下に非常に薄く木材を削って手触りで感覚を確かめながらハンドプレーンのシェイプを行いますが、今回のハンドプレーンはボトム側の両サイドにチャンネル用のスロットを立てる関係で、能面の彫り師が使用する特注品のノミを工具箱から取り出して、このノミを手で前方に押し出しながらスロットを少しずつ立てていく作業を慎重に行いました。

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ラフな掘り作業は終わりましたが、次の作業はこのスロットにスクープ(テール側ロッカー)を約5mm付けてからボトム全体の仕上げとして、ノーズ側のシングルコンケーブとテールにかけてダブルコンケーブとセンターに少し高めのフィンエッジを付ける作業を行います。

サーフボードに付けるチャンネルはストリンガーと並行に配置して、直進性と素早いテイクオフを高める効果があるといわれますが、今回制作のハンドプレーンでは、ノーズ側から入ってきた流れをレール幅に沿ったスロットでテールに向けて狭めて流れを『後ろの下方』に急激に向かわせることで揚力の発生を目論んだアイデアとなります。このアイデアが正しければ、自分の試算では全長23〜25cm程度のコンパクトな木製ハンドプレーンでも容易にテイクオフからプレーニングに入れると考えています。

しばらくは科学者みたいに実験と試行錯誤の繰り返しが続きそうですね。