アカシアのハンドプレーン

先週地元の雑貨店でハンドプレーンの素材として魅力のあるアカシア製のトレーを入手して、時間を見て少しずつハンドプレーンへと変身させました。

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アカシア製のトレー(表側)

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アカシア製のトレー(裏側)

以上がトレーの原型ですが、このトレーを使用するとボトム側のコンケーブをシェイプする手間が省けるので非常にすぼらなハンドプレーンの制作となりますね(笑)。

実は今から20数年前、フィリピンからこの手のアカシア製の民芸品をかなり輸入していたので、この世界の事情にはかなり精通していますが、フィリピンのバギオ周辺の山岳集落地帯で、元締めが有能のカーバー(彫刻作業者)を雇って一つずつ手作業で削ります。それを輸出業者がいくつかの元締めから購入して日本で輸入するのですが、技術の開きがあまりにもありすぎて度々現地に品質の調整に出向いたものです。

ということで、今回購入したトレーは同じものが7個お店に並んでいましたが全て品質が異なっていましたが、その中でAクラスの商品が今回のトレーになります。

今回のトレーは30cm強のサイズで幅も18cmと小さいため、極力サイズを落とさないで、面積を残して浮力を得られる様最小限のシェイプとしました。そのため、単純な楕円形のエッグタイプの形状になりました。

トレーと色が違うのは、実はお客様がトレーとして購入する時に白と茶の対象色を軽減するために、下塗りの時点で茶色の顔料を使用してラッカー仕上げをしているためです。

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デッキ側。axuleaのダブルウェーブ”a”をブラックウォールナットでインレイ(象嵌)加工しました。

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ボトム側。少しだけ”T&C”を思わせる白と茶のマーブルカラーになりました。アカシアは木の芯の部分と他の部分で白と茶のカラーが楽しめます。

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テール側からのコンケーブ。

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テール、サイド側からのコンケーブ。

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ノーズ側からのコンケーブ。

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ノーズ、サイド側からのコンケーブ。

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サイドからのシェイプ状態。

ということで、アカシアトレーが素晴らしいハンドプレーンとして誕生しました。

テストライドしてご報告したいと思いますが、波が良くないためにテストライド待ちが既に4台あります。
多分来年になってしまうでしょうね。